こんにちは。動物の写真をよく撮っている二枚貝ホタテです。
動物の写真を撮る時、目にピントを合わせたほうが良いと言われています。目はまさに動物の象徴ともいえる部位。もっとも、自分は被写体の中で特に注目するべき場所にピントが合っていることが大切だと考えていますので、目にピントを合わせるべきという考え方は好きではないのですが。まぁそれはともかく、動物の瞳は大変魅力的です。光り輝くその姿は、まるで宝石や工芸品のよう。


どの動物の目もきれいで好きなのですが、今回は魚の瞳に注目します。写真をたくさん掲載していますが、どれも国内の水族館で自分が撮影した魚たちですので、ぜひ会いに行って皆様の目で見てください。
フグ・カワハギの仲間

トップバッターはフグの仲間です。

種類によって、そして光の当たり方や見る角度によって緑や青に煌めく目をご覧ください。ただ、フグたちは器用にちょこちょこ泳ぐので撮影は難しい。

小さい魚ですが、カワハギの仲間であるアミメハギもかわいらしくてオススメです。


少し変わった瞳を持つのがハリセンボンやメイタイシガキフグの仲間。まるで青色の星が散りばめられた夜空のような目を持ちます。


実は私がZooPortalで最初に寄稿したニフレルの記事でもフグの瞳を取り上げました。

2026年1月に「わざにふれる」ゾーンが終了し、3月に新しい「どくにふれる」ゾーンが誕生しました。自分はまだ新しいゾーンを見に行けていませんが、公式サイトによればキタマクラやシマキンチャクフグといったフグ類が展示されているようです。
ハゼの仲間
魚の科でもトップクラスに多様な種類がいるハゼ科。その中には輝く目を持つ種もいます。

今回画像を用意しているのは比較的大きめのハゼですが、小さなハゼも見逃せません。よく観察して、キラキラした目を見つけると、まるで本当に小さな宝石を発見したかのような嬉しさがあります。

ハタ・ハナダイの仲間
次はハタの仲間。

クエなどの高級食材が有名ですが、水族館では味ではなく美しい姿を楽しみましょう。大きめの種類が多いので観察しやすくてありがたいです。

前回書いた東北エプソンアクアリウムかもすいの記事ではキジハタを紹介しましたので、こちらもぜひご覧ください。


ハタより小さめですが、同じハタ科に分類されることもあるハナダイの仲間も注目していただきたい。ハナダイ自身の体が美しいピンク色で、そこに青や緑の瞳が輝くなんて、なんとゴージャスなのでしょう。


小さな宝石を探そう!
フグやハゼ、ハタの仲間以外にも美しく輝く目を持つ魚はいます。水族館で魚を見たらどんな目をしているか観察してみてください。

オススメの楽しみ方は、ただ魚を観察・撮影するだけでなく、一緒に分類や生態も確認すること。「この魚は目が青いな。さっき見た別の魚もきれいな目をしてたけど同じ仲間かな?」「どんな魚がキラキラした目を持ってるんだろう?生き方に共通点はあるのかな?」と考えるのも面白いです。

まずはこちらのフタホシキツネベラをご覧ください。オレンジ色の体に青い目が映えるかわいらしい魚です。
次はこちら。

ピンクの体に青い目。いかつい顔をした魚として有名なコブダイです。実はコブダイとフタホシキツネベラは同じベラの仲間で、意外と近い仲間なんです。一方、ベラはみんな目が青く輝くわけではないのが面白いところです。一体なぜ一部の魚だけ目が光るのでしょうか・・・?

こちらはアカエソ。海底に潜み、鋭い歯の生えた大きな口で獲物を捕まえるハンターです。

全く別の魚ですが、こちらはミドリフサアンコウ。深い海の底で暮らすハンターです。まるで体形の違う2種の魚ですが、目の輝きが似ているのは、彼らのライフスタイルと関係があるのかもしれませんね。
知識は水族館をより楽しくしてくれる
それは、いつものように葛西臨海水族園でマハゼを撮っている時のことです。

マハゼたちは結構俊敏に動き回るので、撮影はそう簡単には終わりません。かといって水槽の前を長時間占拠して他のお客様が見られないのはよくないので、大体10〜20秒くらい撮影したら一旦引き下がって、他の方がいなくなったら撮影を再開するというのを繰り返します。
そうすると、知らない人たちがマハゼを見た感想を口にするのを何度も聞くことになるわけです。たまに聞くのは「鉄腕DASHで見たやつだ!」という感想です。
以前『ザ!鉄腕!DASH!!』というテレビ番組でマハゼの求愛行動が紹介されたことがあります。泥に覆われた海底で暮らすので、ダイバーが撮影しようと海で泳ぐと泥が巻き上がってしまい撮影が困難。自然界でのマハゼの求愛は謎に包まれているそう。
たしかに、テレビ番組で紹介された生き物が目の前にいると興奮しますよね。全く知らない生き物を見るより、知ってる生き物に会えた方が「おぉ、これがテレビで言ってたあの魚か!」と感じられ、嬉しいと思います。ただ、それなら、なおさらハゼの体をざっくりと見るのではなく、彼らの目を観察してほしいと思うわけです。マハゼの存在を知っているなら、もう一歩進んで、マハゼの目が美しいことを知ってほしい。水族館で実物が見られる機会なので、テレビには映らない魅力を体感してほしい。
マハゼという魚を既に知っていれば、葛西臨海水族園のマハゼの水槽はより楽しめるでしょう。では、そこに加え、魚の中にはきれいな目を持つ種がいることを知っていたら?水族館で魚を見るのがもっと面白くなるのではないでしょうか?
楽しみ方のコツを知っていれば、同じ値段でもたくさん楽しめてお得です。これはなにも水族館に限りませんね。動物園でも、植物園でも、博物館でも。というかあらゆる娯楽にいえることです。
魚には宝石のように美しい瞳を持つ種類がいる。この知識は、水族館をより楽しむコツだと思っています。もちろん他にもたくさんの「知っているとより楽しくなる知識」があるはずです。皆様も自分だけの楽しみ方を探してみてください。よく観察すれば、小さな宝石が見つかるかもしれません。この記事みたいに魅力的なポイントを紹介するコンテンツを参考にしてもいいですし、実際に生物を見ながら魅力的なポイントを自力で探すのもいいでしょう。
写真でしか見られない世界
さて、いい感じに締めたところなんですが、ここからは写真撮影好きとしての話をしていきます。デジタル一眼カメラを使った撮影に興味がある方向けとなりますので、ご興味のある方のみお読みください。
水族館で魚を観察していて「あっ!この魚の瞳はキラキラ輝いていて美しいぞ」と発見したら、その美しい景色を撮影して記録に残したり、SNSで発信したいと思うわけです。ただ、魚の瞳は被写体として小さいので、撮影はそう簡単ではありません。特に水槽が暗い時、そして魚が動き回っているならなおさら困難です。参考になるか分かりませんが、自分がどう撮影しているかを書いていきます。
自分が動物園・水族館などに持っていくカメラは2台。
APS-Cのデジタル一眼レフカメラ Nikon D500と、フルサイズミラーレスカメラのNikon Z6ⅱです。
暗い水族館で撮影する時は高画素の方が嬉しいので、イメージセンサーの大きいZ6ⅱをメインに使用しています。魚の瞳は小さいのでマクロレンズを使います。ちなみにNikonではマクロレンズとは言わずマイクロレンズと呼ぶようです。
今回の記事で使った画像だと、例えばアカエソは焦点距離105mmの中望遠マクロとZ6ⅱで撮影しました。冒頭に登場したネコもこの組み合わせです。中望遠マクロレンズならそこまで被写体に近づかなくてもいいので、ネコと触れ合いながら目をドアップで撮影するなら中望遠マクロがいいでしょう。
それとD500で40mmのマクロレンズを使っています。こちらはガラスのすぐそばを泳ぐ小型の魚を撮る時に向いています。マハゼやフタホシキツネベラはこれで撮影しています。すぐそばを泳ぐ魚はあっという間にフレームアウトするので、常に魚の動きを予測して撮影します。
ただ、ガラスのすぐそばの魚を撮影すると言いましたが、水槽のアクリルガラスにレンズなどの機材を近づけすぎてぶつけたり擦りつけたりするのは絶対やめましょう。水槽が傷ついてしまいます。傷を消すには研磨が必要で、しかも水族館のアクリルガラスの研磨は費用の面でも難しいです。かといって簡単に研磨するとガラスが歪んでしまうので、ただ傷ついた部分を削ってしまえばいいというものでもありません。カメラ用品店に行くと、レンズに取り付けるシリコンなどでできたラバーフードがありますので、水族館で魚を撮る方は購入をご検討ください。
撮影機材を揃えたら、あとは魚の動く速さに合わせて、被写体ブレと手ブレをしないくらいのSSに設定します。自分はできるだけ遅めにして、輝きが映せるようにしています。葛西臨海水族園のマハゼは結構動きが早いのでSSも速くして、さらに動きを予想しながら流し撮りすることでカバーします。葛西臨海水族園の東京の海エリアは天気と時間が合えば日差しが入って明るいのでSSが速くても大丈夫です。動かない魚の方が撮影はしやすいです。SSを遅くしても被写体ブレがありませんから、あとは手ブレをどれだけ抑えられるかという自分の筋肉次第です。
もし水族館で見られたらぜひ撮影してほしいのは、アカエソのように動かないヒメの仲間。底でじっとしていますので、ガラスの近くで止まっていたら大チャンス!あんまり水族館でよく見る魚ではありませんが、ぜひ探してください。

水族館は暗く、ガラスと水のせいで画像は歪みやすく、おまけに魚の動きは俊敏なうえに予測不可能。本当に撮影は難しいです。ですが、デジタル一眼カメラとマクロレンズを通してしか見られない世界があります。肉眼で見ても小さな小さな宝石でしかない魚の瞳。大きく撮影することができれば、その真の美しさを見ることができるでしょう。ぜひ撮影にチャレンジしてみてください。


