【市原ぞうの国】近さも飼育数も日本一!ゾウの家族へ会いに行こう!

懐かしくも新しい、古き良き動物園「市原ぞうの国」

千葉県市原市にある動物園【市原ぞうの国】と、その姉妹園である【サユリワールド】。
この2つの動物園は2021年3月に【アニマルワンダーリゾウト】としてリニューアルオープンしました。
ここではゾウを始めとした約70種の動物たちが暮らしており、そのほとんどとふれあうことができます!

その一方で、ふれあいに重点を置きながらも動物福祉への配慮やタイとの文化的交流など他の動物園同様に学術施設としての役割もしっかりと担っています。

そんな今回は「市原ぞうの国」の主役であるゾウたちの魅力をご紹介していきます!

飼育数も近さも日本一!ゾウたちの魅力

市原ぞうの国の主役はなんといっても「ゾウ」です。
2025年5月現在、9頭ものゾウたちが暮らしています!これは日本の動物園では最多の飼育頭数を誇ります。

ここでは、いつでもゾウたちにおやつをあげることができる他、数々のアクティビティでゾウを身近に感じることができます。

あっ、そうそう。
どれくらい近いかというと…

これぐらいです。

かずぺでぃあ

いや近すぎるだろ!

これだけ近いので、ゾウの姿や行動だけでなく、ゾウの臭いや息遣い、そして鼻の感触まで…
ゾウのありとあらゆる要素を間近で体感することができます。
特に、鼻に触れたときはビックリ仰天。あんなにしなやかに動くのにガッチガチに硬いのです
ゾウの鼻が筋肉の塊であることを改めて再認識できました。
これは他の動物園ではできない、市原ぞうの国ならではの貴重な体験と言えるでしょう!

ゾウの長い鼻は上唇と一体化した、筋肉の塊です。
骨が無いのでしなやかかつ自由に動かすことができます。
鼻先の突起と鼻息も活用して植物を器用に掴むことができる、手のような働きをするのです。

ゾウのすごさがわかる!『ぞうさんのパフォーマンスタイム』

市原ぞうの国を語る上で欠かせないのが「ぞうさんのパフォーマンスタイム」。
入口近くの「エレファントスクエア」にて行われるこのイベントは、ただの見世物ではありません。
ゾウの健康管理や運動を兼ねたトレーニング、ゾウの身体能力や賢さを紹介するための「動物福祉への配慮」と「来園者への教育」を兼ねたレクリエーションなのです。

ゾウの器用さ

特にアピールされているのは、やはりその長い鼻。フラフープを回したり、水を撒いたり、楽器を演奏したりと、とにかく盛沢山!先ほどもゾウの鼻についてお話しましたが、その器用さは実際に目にしないとわかりませんよね。
「百聞は一見に如かず」。ぜひあなたの目でお確かめください!

ゾウの賢さ

鼻の器用さはもちろんですが、その賢さにも目を見張るものがあります。
パフォーマンスタイム中に行われる「ぞうさんのお買い物」では、ゾウにお金を渡すとそれを入れ物にしまい、限定商品のぬいぐるみを渡してくれるんです!お買い物が終わったら、お礼としておやつも渡しましょうね。

さらに驚かされるのが「ゾウが絵を描くこと」です。パフォーマンスタイム中に、専用のブラシでサッと絵を描きあげてしまう点にも驚かされますね。
そしてこれらの絵は買えちゃいます。少々値は張りますが売り上げは動物たちのために使われますよ。

かずぺでぃあ

思い出に一枚、いかがでしょうか?

ゾウの力強さ

そして、ゾウの器用さや賢さだけでなく、力強さも見ることができちゃいます。
鼻で人を持ち上げたり、人を背中に乗せたりなんて朝飯前です。

野生下ではエサを確保するために、鼻や脚で木々を薙ぎ倒します。
そのパワーは鼻だけでカバを転がせるほど強いです

そんなパワーでサッカーなんてやった暁には…

かずぺでぃあ

お察しください

ぞうさんのパフォーマンスタイムをもっと楽しむために

このように、ぞうさんのパフォーマンスタイムではゾウたちの『器用さ・賢さ・力強さ』をすぐ近くで目の当たりにすることができちゃいます。
ご覧になった際、ただ「楽しかった」だけで終わらせるのはもったいないです

ゾウさんって賢いんだね

ゾウさんのキックはとても力強いんだなぁ

といった感じで、どういう発見があったかをみんなで感想を言い合いましょう!なぜなら、ゾウたちがパフォーマンスを通じて教えてくれたことは、大切な思い出になるからです!
そして、その思い出が動物たちへの興味・関心を深めてくれることでしょう。

あっ、そうそう。「ぞうさんのパフォーマンスタイム」が始まるまで会場で見やすい席をとるのも良いんですが、ゾウたちが会場へ移動する姿を見るのもおすすめです。ゾウの群れが闊歩する様も他の動物園では滅多に見られません。
それに、周りに人が少ないので写真撮影や観察をする最大のチャンスです。“通”になった気分も味わえますよ~

唯一のアフリカゾウ「サンディ」

さて、ここまで触れてきませんでしたが、市原ぞうの国で暮らしているゾウの大半は「アジアゾウ」です。
親世代がインド・タイ出身なこと、身体的特徴などから見て「インドゾウ」と呼んでも問題ないでしょう。

アジアゾウは「インドゾウ」「スリランカゾウ」「スマトラゾウ」「ボルネオゾウ」の4つの亜種に分けることができます。インドゾウはインドに限らず南アジアから東南アジアにかけて、アジアの広い範囲に生息するアジアゾウを代表する亜種です。

ですが、1頭だけ「アフリカゾウ」がいるのにお気づきでしょうか?

かずぺでぃあ

気づいたあなたは立派な“ガチ勢”

その唯一のアフリカゾウがこちらの「サンディ」です。
サンディはある北海道の動物園が閉園されたのを機に市原ぞうの国へやってきました。
来園当初は恥ずかしがり屋で、ぞうさんのパフォーマンスタイムに出られないほどでしたが、今では毎日パフォーマンスタイムに出演しています!
年々できることも増えています。こどものゾウたちだけでなく、サンディの成長も見どころです。

種類なんて関係ない。ここのゾウはみんな「家族」。(2021年5月撮影)

日本の動物園においてアフリカゾウの飼育数は減少傾向にあります。「アジアゾウとアフリカゾウを両方飼育している動物園」どころか「アフリカゾウを飼育している動物園」すら貴重になりつつあるほどです。
そんな現状において「アジアゾウとアフリカゾウを一緒に見られる動物園」である市原ぞうの国は「非常に希少な動物園」であると言えるでしょう。
ゾウのパフォーマンスだけでなく、アジアゾウとアフリカゾウの違いにも目を向けてみてくださいね!

かずぺでぃあ

耳の大きさや爪の数に注目!!

ゾウの故郷、タイの文化に触れてみよう

市原ぞうの国におけるゾウの魅力は、彼らを直接見て楽しんだり、学んだりすることだけではありません。
タイを中心とした、ゾウを取り巻く環境について楽しみながら学ぶこともできます。

ヒトとゾウの関係を知る

タイを始めとしたアジア諸国では農業や林業をゾウに手伝わせていました。しかし、時代の流れとともに「森林伐採の禁止」や「動物福祉への配慮」などによってその関係性は徐々に変化し、現在では観光業や森林パトロールといった仕事を一緒にこなす良きパートナーとなったのです。
市原ぞうの国では、そんなタイからやってきたゾウ使いの皆さんがゾウたちの世話をしています。
彼らとゾウたちの掛け合いや「ぞうさんライド」などのアクティビティを通じて、ヒトとゾウの関わりの一端を体感することができるでしょう。

タイの文化に触れる

市原ぞうの国ではゾウを実際に見せるだけでなく、数々の展示を通して「ゾウの生態」「ヒトとゾウの関係」「ゾウを取り巻く環境」などについて発信することにも力を入れています。
生物学だけでなく、文化の視点も取り入れられたこれらの展示は一見の価値ありです!

また、各動物種の解説には「日本語」や「英語」における種名だけでなく「タイ語」における種名も掲載されています。動物についてだけでなく、タイ語も学べる面白い取り組みです。
動物とのふれあう際は、これらの展示にも注目してみてください!

そして「タイの異国情緒」を感じられるのは「ゾウとヒトの関わり」や「展示物」だけではありません。
それらよりも簡単で手っ取り早く体験できる文化…

そう!「食文化」です!

熱帯の地域では暑さによる食べ物の腐敗の防止や、食欲増進・発汗促進による暑さに負けない体力づくりのために、唐辛子やスパイスを使った料理が発展しました。その中でもタイ料理はその辛さに一層磨きがかかっており、中国やインドの食文化が合わさったかのような辛さです。

かずぺでぃあ

食文化はその土地の環境や風土を知る近道の1つ

そんなタイ料理を、園内入ってすぐにあるフードコート2Fのレストラン「エレファントハウス」で味わうことができます。料理によっては本場よりも辛さが控えめだったり、そもそも辛くない料理も提供されているので、辛いものが苦手な方もご安心を。
タイミングがあえば“ゾウを眺めながら”食事を楽しむこともできますので、昼食にはぜひエレファントハウスへ足を運んでみてください!

これだけでは終わらない!市原ぞうの国の魅力

以上のことから、市原ぞうの国はただゾウとふれあうだけではなく「ゾウの身体能力」「アジアゾウとアフリカゾウの違い」「ゾウとヒトの関わり」「ゾウを取り巻く環境」などなど、ゾウたちを通じて様々なことを学べる動物園であることがお分かりいただけたと思います。

そんな貴重な体験ができる市原ぞうの国ですが、どうしてこんなにもたくさんのゾウがいるのでしょうか?

2025年5月現在、市原ぞうの国で暮らすゾウたち(引用:https://zounokuni.com/elephant/

それは「行き場を失ったゾウを引き取る」だけに留まらず「ゾウの繁殖」にも力を入れているからです!
その繁殖出産例はなんと国内最多の7例。うち2例は他園からの依頼によるもので、日本の動物園全体での繁殖・出産件数が18件と聞くとそのすごさがわかるでしょうか。
しかし、ゾウは出産後の生存率が低く、残念ながら幼くして亡くなった命もあります。
そんな中、市原ぞうの国では国内初の自然保育に成功し、現在は5頭のゾウたちが順調に育っています!
どうしてこれほどまでの実績をもっているのか?これに関しては「アニマルワンダーリゾウトでの取り組み」を紹介する記事にて詳しく解説します。ぜひ、そちらもあわせてご覧ください!

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Coming soon…

みんなもゾウの家族に会いに行こう!

市原ぞうの国はゾウとのふれあいを通じて、ゾウ自身や人との関わり、そして環境や文化といった様々なことを“楽しく学べる”動物園だということがおわかりいただけたと思います。

じゃあ早速会いに行こう!

と思ったそこのあなた!そう、あなたです。
市原ぞうの国へ行かれる際は下記リンクにて注意事項を確認しておけば、より安全にかつ快適に楽しめます!

来園前に各情報を確認しよう!

確認できたなら準備はバッチリ!
魅力あふれるゾウたちの世界へいってらっしゃい!

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ゾウ以外の動物やサユリワールドの魅力についてはこちら

Coming soon…

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この記事を書いた人

かずぺでぃあのアバター かずぺでぃあ 元動物園スタッフ

動物と動物園が大好きすぎて、ゲームで夢の動物園を作ってる人です。
某動物園での臨時職員の経験や、YouTube活動で培った知識を活かして、動物園をより楽しめる情報や、動物をもっと好きになれる話題をお届けします!
ちなみに、推し動物は百獣の王「ライオン」です。