そこは動物たちの不思議な国。サユリワールドへようこそ!
千葉県市原市にある「市原ぞうの国」とその姉妹園「サユリワールド」。
これまで2回にわたって「市原ぞうの国」をメインにご紹介してきましたが、今回はいよいよ「サユリワールド」の魅力に迫ります!

サユリワールドのテーマは「動物と人間の共存、動物同士の共存」。
他の動物園とは一線を画すふれあい体験によって、動物たちの世界に入り込んだような感覚が楽しめます!
そんな今回は、そんなサユリワールドの魅力的な動物たちと、ふれあいのコツをご紹介!
ぜひ最後までご覧いただき、動物たちと素敵な時間を過ごしてみてください!
なお、本記事は市原ぞうの国の記事を先に読んでおくとより楽しめる内容になっています。
まだ読んでいない方は、ぜひそちらを先にご覧ください!

市原ぞうの国についてはこちら




まさに距離感ゼロ!動物たちの楽園




サユリワールド最大の魅力は、なんといっても多くの動物たちが放し飼いされていることです。
分類や生息域といった垣根を超えた様々な種が混合展示されており、園内で思い思いに過ごしています。
私たちはその中にお邪魔して、動物を観察したり、動物とふれあったりすることができるんです!


アニマルワンダーリゾウト公式サイトより引用(https://zounokuni.com/wonder/)
市原ぞうの国でのふれあいは、おやつをあげることが基本です。その一方で、サユリワールドではおやつをあげるだけでなく、動物たちにさわることもできちゃいます!
おやつをせがむように近づいてくる個体が多いですが、もしかしたら、撫でてもらいたかったり、背中をかいてもらいたかったりするかもしれません。
勇気を出して、動物に触れてみてはいかがでしょうか?



ではここで、サユリワールドの愉快な仲間たちをご紹介!
1.最大のネズミ「カピバラ」




みんな大好き「カピバラさん」の元ネタ。中南米原産の最大の齧歯目(ネズミの仲間)です。
市原ぞうの国でも飼育されており、そちらではアメリカビーバーとタテガミヤマアラシとあわせて、「最大のネズミTOP3」を一気に見学できます!
多くの動物園でも飼育されていますが、同じウォークスルーであっても大抵はふれあうことはできません。
ですが、サユリワールドならカピバラを撫でることができます!
ちなみに、おすすめのおやつのあげ方は「つまみ持ち」。ビーバーやヤマアラシと同様、強力な前歯を持っているので、咥えてもらったらサッと手を離してあげましょう。
間近で観察する際の注目ポイントは「脚の水かき」です。アマゾン川やパンタナール湿地に暮らすカピバラが泳ぎが大得意!それを可能とする水かきにも注目してみてください。
2.魅惑の筋肉「オオカンガルー」




大型の有袋類である「オオカンガルー」。オーストラリアに棲息しています。
市原ぞうの国では「クロカンガルー」が飼育されているので、比較してみるのもいいでしょう。
カンガルーはウォークスルーの定番ですが、静かに見守ることが多いので程よい距離感が自然と生まれます。
しかし、そこはふれあいができるサユリワールド。おやつを求めてグイグイやってきます。
カンガルーとのふれあいが目当てでない時は無視をしたり、両手を前に出して「持ってないよー」アピールをするのが一番です。しかし!おやつのバケツをガッシリ掴まれることもあるので注意が必要です。
その掴む力は非常に強力。もし掴まれてしまったら、諦めておやつを差し出すのが安全策です。(それでおやつが貰えるって学習しないことを願いましょう)
なお、おすすめのおやつのあげ方はクロカンガルーと同じく「つまみ持ち」です。
実は手で掴んで食べる時もあるんです。もし、エサを掴んだら、手の使い方を注目してみましょう。
3.想像よりも活発「ケヅメリクガメ」




アフリカの砂漠やサバンナに生息する大型のリクガメである「ケヅメリクガメ」。
ペット需要がありますが、飼育が難しい動物。その需要が絶滅危惧種にしてしまった一因でもあります。
やはり、動物園のような専門施設で見るのが一番ですね。
カメと聞くと、どことなーくのんびり屋さんなイメージが板についてしまっていますが、ここで暮らす彼らを見ればそのイメージははるか彼方へ吹っ飛びます。
なんと、他の動物たちのようにおやつを求めてグイグイと迫ってくるのです!
ですがご安心ください。彼らも立派な草食動物。恐れることはありません。
しかし、顎の力がとても強いので、そこにはご注意を。おやつを地面に置けばお互いに安全です!
ちなみに、冬場は専用の温室で暮らしています。見当たらない時はそちらへ行ってみましょう。
あと、恐れる必要はないからといって「背中に子供を乗せる」なんて真似は絶対にしないでくださいね(ニッコリ)
4.麗しの下唇「フタコブラクダ」




中央アジアから西アジアにかけて飼育されている家畜動物「フタコブラクダ」。
肩までの高さ(コブは含めない)が2mを超える個体もいる大型動物。
そのため、放し飼いではなく、専用の柵の中で暮らしています。
しかし、目の前まで来てくれるのでその迫力を体感するには十分すぎる程です。
ここでしか体感できない魅力はやはり、エサあげした時に触れる「とても柔らかい唇」でしょう。
ごっつい体格にぷにぷにの下唇はまさにギャップ萌え。
基本は金網越しで「つまみ持ち」でおやつをあげることになるのですが、頑張れば「手の平のせ」もできなくはないので、ぜひ体感してみてください。
なお、この「唇が柔らかい」ことにはちゃんとした理由があります。
それは、エサとなる植物をつまみやすくするためです。つまむときは力が入って硬くなり、植物をガッチリとホールドします。おやつをあげるときは唇の使い方にも注目して観察してみましょう!
5.ヒトは止まり木「ワオキツネザル」




マダガスカル島に生息する絶滅危惧種「ワオキツネザル」。
日本では多くの動物園で飼育されていますが、サユリワールドも例外ではありません。
あることを除けば。
他の動物のように放し飼いされているわけではなく、専用のケージで飼育されているのですが…
なんと、その中に入れます。
ワオキツネザルが大好きな人にとっては夢のようなことでしょう。
しかし、彼らは私たちが思う以上に容赦ないです。おやつを貰いたいがために、私たちの体に飛び乗ってきます。
まるで「ヒトは止まり木」と扱っているかの如く登ってきます。
それに対しての反応は人それぞれ。これをご褒美かのように堪能する方もいれば、ビックリする方もいます。
中には、悲鳴を上げて泣いてしまう方も…
服も汚れてしまいますし、手持ち品をイタズラされる可能性もあります。
ワオキツネザルとふれあいたい方はしっかりと対策をした上で挑みましょう!
(ちなみに筆者は入ったことありません。一眼イタズラされるの怖ひ。)
キリンたちが目の前に!キリンテラスで優雅な一時を


サユリワールドでは多くの動物たちとふれあえることがおわかりいただけたと思いますが…
この園のなによりもの目玉はキリン(アミメキリン)達とふれあえることです!



この動物園の看板的存在ですからね。


キリン達は専用の施設で飼育されており、意図的にさわることはできません。
市原ぞうの国と同様に、おやつをあげるだけです。
おやつをあげる際は、園に入って右側のこちらのスペースからもあげられますが…






こちらのキリンテラスを利用するのがおすすめです!
このキリンテラスでは、キリン達を同じ目線で観察することができます。
エサバケツもここで販売しているので、おやつをすぐに買い直すことができるのも嬉しいポイント。
また、カフェが併設されているのでキリンを眺めながら休憩をとることもできちゃいます!


ここでキリンにおやつをあげれば、彼らの顔が目の前に!!
キリンの舌の使い方を観察したり、角の数を数えたりする最大のチャンスです。
ちなみに、画像で与えている葉っぱはスタッフさんから頂いたものです。
リーチが長いこの葉っぱを運よく貰うことができれば、エサバケツに入ってるニンジンやバナナではちょっぴり怖い方でも安心しておやつをあげることができますね。



園が用意したエサ以外はあげちゃダメです。


エサバケツに入ってるニンジンやバナナを与える方は、ぜひ「手の平のせ」に挑戦してみてください!
キリンに触れるのはNGですが、キリンの方から触れてくるのはOKなんです。
なので、キリンの唇や舌の感触を味わうことができちゃいます。
キリンテラスには手洗い場も用意されているので、キリンの唾液で手が汚れてしまってもご安心を。
その感触はぜひあなたの手で確かめてみてくださいね。
ということで、サユリワールドでキリンとふれあう際には以下のお約束を守り、双方ともに安全でより良い時間をつくりましょうね!
- キリンに意図的に触らないようにしましょう。おやつをあげる時に接触するのはOK。
- 園が用意したエサだけを与えましょう。勝手にエサを持ち込むのは言語道断です。
- おやつで釣って撮影をしない。おやつは早急にあげ、食べてるところを撮りましょう。
- もし記念撮影ができたなら、お礼におやつをあげましょう。


アニマルワンダーリゾウト公式サイトより引用(https://zounokuni.com/giraffe/)
なお、サユリワールドはただキリンとふれあえる動物園ではありません。
園内での繁殖にも取り組んでいます。各園と個体を交換し、血統管理も万全です。
キリンは多くの日本の動物園で見ることができ、一部の園では繁殖制限をかけるほど個体数が増えていますが、野生下では絶滅の危機に瀕しています。
ここでのふれあいが、キリンのことについて知るきっかけになれれば幸いです。



学びの入り口は多種多様。ふれあいもその内の1つ。
もう一つの目玉「ビントロング」
実は、サユリワールドにはもう一つの目玉があります!
その動物とは…


「ビントロング」です!
キリンが「看板動物」ならば、こちらは「裏の目玉」と言うべきでしょうか。
ビントロングは「ジャコウネコ科」に分類される動物で、その中では最大の種です。
東南アジアに広く分布しており、アジアゾウと同様に種子散布者としての役割を担っています。
そんなビントロングは市原ぞうの国でも飼育されていますが、こちらではおやつをあげることができます。
とは言っても、鋭い爪を持つので手渡しはちょっと避けたい所。好物のバナナを細かく割って、金網の隙間に入れといてあげましょう。


そして!2025年5月27日「カリマン」と「ぽぽ」の間に双子の赤ちゃんが誕生しました!
アニマルワンダーリゾウトでは初の繁殖事例となります。
2頭はそれぞれ「こに」「なな」と名付けられ、すくすくと成長中。


普段は寝室で過ごしていますが、午後3時前後に、母親の「ぽぽ」が日光浴のために屋外へ連れてくることがあります。暑い日が続くので連日見られるわけではありませんので、見れたらラッキー程度に思っておきましょう。


成長して自力で外に出られるようになるころには、過ごしやすい気候になっているころだと思います。
ですが、幼い姿は今でしか見られません。
暑い中運試しに行くか、時期を待って会える確率を上げてから行くかはあなた次第です…



熱中症にはお気をつけて!
ふれあいは動物への興味関心を持つきっかけになる


さて、3回に亘って書いてきたアニマルワンダーリゾウトの記事。ここまで読んだあなたは「動物とのふれあい」についてどう思いましたか?



これは面白そう!



さっそくやってみたい!
と、思ったあなた。その思いこそが動物への興味・関心を抱くきっかけとなりうるでしょう。
昨今は環境破壊による生物多様性の損失により、私たちの生活にも危険が迫っています。
なので、動物たちに興味・関心を抱くことは非常に大事なことです。
ほら、「動物とふれあえる場所ないかなぁ」と検索して、この記事を見たら意外なことが知れましたよね?
動物たちとのふれあうことでこのような「意外な発見」が得られるのもメリットです。
以下の点に注意しつつ、動物たちとふれあって、彼らについて楽しく学び、有意義な時間をつくりましょう!
- 差し出したおやつはすぐに与えましょう。
- おやつで釣りながらの写真撮影はダメです。
- 汚れたり、傷がついても良い服装で行きましょう。
- 大切なものは持ち込まないようにしましょう。入口にコインロッカーがあります。
- 公式からのお願いはしっかりと確認しましょう!


その一方で、中にはこんなことを思う方もいらっしゃると思います。



動物とのふれあいとか、動物のことを考えていないのか!?
このような意見があるのは否定しません。
しかしそれは、実際に足を運んで、園内を目にした上での意見ですか?
まさかこの記事を見ただけでの意見ではありません…よね?
記事で読んだ時の印象と現地を目にした印象は「雲泥の差」「月とスッポン」です。
行ったことがないならば、ぜひ自身の目で確かめに行きましょう。


ということで!「百聞は一見に如かず」です。
純粋にふれあいを楽しみたい方も、動物とのふれあいにちょっと疑問を感じた方も
アニマルワンダーリゾウトへ行ってらっしゃい!!
なお、次回の記事ではそんな「アニマルワンダーリゾウトの取り組み」について解説します。
次回の記事もお楽しみに!
Coming soon…