こんにちは!生きものの語り部です。
このコーナーでは、日本各地の動物園が取り組む活動や、近日実施されるイベントを紹介する『動物園ニュース』を、月2回のペースで配信しています。
ぜひZoology Loreの過去記事や、前回の動物園ニュースもご覧いただければ幸いです。
身近な自然を探検! 大森山動物園「深・大森山自然塾〜夏のいきもの調査隊〜」
秋田市大森山動物園では、夏休みの自然体験プログラム「深・大森山自然塾〜夏のいきもの調査隊〜」の参加者募集が始まりました。
このイベントは、小学生を対象に、動物園周辺の自然の中で昆虫や水辺の生きものなどを観察し、身近な自然の豊かさを体験してもらうことを目的としたプログラムです。飼育されている動物だけでなく、動物園の周囲に暮らす野生生物にも目を向ける内容となっています。
動物園というと、展示されている動物を見て楽しむ場所という印象が強いかもしれません。しかし近年は、地域の自然環境を活用した環境教育にも力を入れる園館が増えています。
身近な場所で昆虫を探したり、水辺に生息する生きものを観察したりする体験は、「自然は遠くの山や国立公園だけにあるものではない」という気づきにつながります。
また、自分で観察し、記録し、違いを見つける体験は、理科教育や自由研究にも役立つでしょう。
近年、生物多様性の重要性が広く語られるようになりました。しかし、その第一歩は身近な自然を知ることです。
動物園は世界中の希少動物を紹介するだけでなく、地域に残る自然へ目を向ける入口としても大切な役割を担っています。
「ツキノワグマについてもっと知ろう」 多摩動物公園で普及啓発イベント
多摩動物公園は8月30日、普及啓発イベント「ツキノワグマについてもっと知ろう」を開催します。
このイベントは、日本クマネットワークとNPO法人信州ツキノワグマ研究会との共催で実施され、ツキノワグマの標本展示、紙芝居、専門家によるQ&A形式の講演会、飼育担当者によるキーパーズトークなど、多彩なプログラムが予定されています。
ここ数年、日本各地ではツキノワグマの出没がたびたびニュースになっています。そのため、「危険な動物」という印象が広がっています。もちろん遭遇したら危険な動物であることは間違いありませんが、できるだけ人間とクマの干渉を減らすには、ツキノワグマが野生でどのような暮らしをしているのかを知る必要があるでしょう。
今回のイベントでは、頭骨や毛皮、糞などの標本を実際に見ながら学べるほか、30年以上にわたりツキノワグマの調査研究を続けてきた研究者らの知見に触れることができます。また、東京農工大学教授で日本クマネットワーク代表の小池伸介氏による講演も予定されています。
人とクマがどのように共存していくかは、近年ますます重要な社会課題となっています。
動物園は、野生動物を安全に観察できる場所であるだけでなく、野生動物との付き合い方を学ぶ教育施設でもあります。
ツキノワグマ本来の姿を知ることは、共存への第一歩と言えるでしょう。

世界最高齢として知られたホッキョクグマ「ラリッサ」が死亡
イツ・シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州のノイミュンスター動物園で飼育されていたホッキョクグマ「ラリッサ(Larissa)」が、2026年7月に安楽死の措置を受けたことが公表されました。
ラリッサは1990年にオランダ・ロッテルダム動物園で生まれ、その後ノイミュンスター動物園へ移動しました。36歳(満35歳)という非常に高齢で、世界最高齢のホッキョクグマとして広く知られていました。近年は高齢による体力の低下が進み、獣医師らの判断のもと安楽死が選択されたと伝えられています。
野生のホッキョクグマの寿命は一般的に20~30年ほどとされており、飼育下でも30歳を超える個体は多くありません。そのためラリッサは、世界の動物園関係者からも長寿個体として注目されていました。
日本でも愛媛県立とべ動物園で暮らすメスの「バリーバ」は、2000年にホッキョクグマ「ピース」を出産したことで知られる個体であり、世界でも有数の高齢個体です。
近年の動物園では、繁殖だけでなく、高齢期をいかに快適に過ごしてもらうかという「高齢動物の福祉」も重要なテーマとなっています。
長く来園者に親しまれたラリッサに、心から敬意を表したいと思います。
まとめ
今回の記事では、2026年7月後半の動物園に関するニュースをお届けしました。
今後も、日本各地の動物園や水族館のイベントや出来事を、ニュースとして紹介していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


