動物園ニュース【2026年10月】〔上〕

こんにちは!生きものの語り部です。

このコーナーでは、日本各地の動物園が取り組む活動や、近日実施されるイベントを紹介する『動物園ニュース』を、月2回のペースで配信しています。

ぜひZoology Loreの過去記事や、前回の動物園ニュースもご覧いただければ幸いです。

南アルプスの絶滅危惧種「アカイシサンショウウオ」 国内初繁殖に成功 茶臼山動物園

長野市茶臼山動物園が、南アルプス周辺に生息する絶滅危惧種「アカイシサンショウウオ」の繁殖に成功しました。

茶臼山動物園では2014年からアカイシサンショウウオの飼育に取り組んできました。2026年7月に受精卵の採取に成功し、9月17日にふ化。計16匹の幼生が誕生しました。国内での繁殖成功は初めてと報じられています。

この種の保全を難しくしている理由のひとつが、野外での繁殖生態が十分に分かっていないことです。報道によると、野外では卵や水中で生活する幼生が確認されていません。繁殖の時期や環境、幼生の成長過程などを調べるためにも、飼育下での継続的な観察が重要になります。

今回生まれた個体は、動物病院内で飼育されており、今後は展示も目指すとされています。生まれたばかりの個体を安定して育て、成長の記録を積み重ねることは、繁殖方法の確立に加えて、これまで知られていなかった生態の解明にもつながる可能性があります。

動物園というと、ライオンやゾウなどの大型動物に注目が集まりがちです。しかし、限られた環境にしか生息していない地元の小さな両生類も、保全の対象として重要な存在です。知名度の高くない生き物についても飼育と研究を続け、その成果を発信することは、動物園が担う役割のひとつなのです。

スマトラトラ「レスタ」 上野から八木山へ

上野動物園で生まれたスマトラトラの「レスタ」が、仙台市八木山動物公園へ移動することになりました。移動予定日は2026年11月9日です。上野動物園では、移動前日の11月8日まで展示を続ける予定と発表されています。ただし、動物の状態や輸送に向けたトレーニングなどにより、予定が変更される場合があります。

レスタは2025年7月2日、上野動物園で生まれたメスです。母親は「ミンピ」、父親は「ブラン」。ミンピはよこはま動物園ズーラシア生まれ、ブランは八木山動物公園生まれです。レスタは、2頭の間に生まれた子どものうちの1頭です。

スマトラトラはインドネシアのスマトラ島に分布するトラの亜種で、野生ではわずか300頭程度しか生息していないといわれており、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストでは絶滅危惧種(EN)に分類されています。

動物園では、個体ごとの血縁関係や年齢、繁殖の可能性なども考慮しながら飼育計画を進めています。移動に際しては、輸送箱に慣れるためのトレーニングなど、動物の状態に配慮した準備も行われます。上野動物園でレスタに会える時間はわずかとなっていますが、移動後に八木山動物公園でどのような姿を見せてくれるのでしょうか。

閉館後の特別な「夜の水族館」 アクア・トト ぎふ

岐阜県各務原市にある世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふで、11月28日(土)、閉館後の館内を楽しむ特別イベント「夜の水族館」が開催されます。昼間とは違った雰囲気の水族館を体験できる、夜ならではの企画です。一部の生き物やエリアは見学できませんが、いつもとは違う環境で水辺の生き物たちに目を向ける機会になります。

開催時間は18時30分から20時まで、最終入館は19時です。参加費は中学生以上2,000円、小学生以下1,000円で、2歳以下は無料。募集定員は130名で、JAF会員とその同行者が対象です。参加には事前申し込みが必要で、申し込み締め切りは11月18日(水)午前9時となっています。

イベントでは、水族館の見学に加えて、アクア・トト ぎふ限定商品の金平糖缶のプレゼントや、はずれなしの抽選会も予定されています。また、隣接する大観覧車「オアシスホイール」を通常料金より割引価格で利用できる特別乗車券も用意されています。

夜の水族館を楽しめる今回のイベント。参加を希望する方は、対象者や申し込み方法、開催条件などを公式案内で確認してください。

まとめ

今回の記事では、2026年10月前半の動物園に関するニュースをお届けしました。
今後も、日本各地の動物園や水族館のイベントや出来事を、ニュースとして紹介していきます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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この記事を書いた人

2025年から、当ブログを運営。動物園専門のメディアを目指しています。