こんにちは!生きものの語り部です。
このコーナーでは、日本各地の動物園が取り組む活動や、近日実施されるイベントを紹介する『動物園ニュース』を、月2回のペースで配信しています。
ぜひZoology Loreの過去記事や、前回の動物園ニュースもご覧いただければ幸いです。
第5回TenZoo小学生チャレンジを開催します 天王寺動物園
天王寺動物園では、小学校4~6年生を対象とした「第5回TenZoo小学生チャレンジ」を10月10日、11日に開催します。
このイベントは、実際の飼育体験や教育ワークショップを通して動物の特徴を学び、動物への興味を深めるとともに、そこで学んだことを周囲の人に伝えられるようになることを目的としています。
各日の定員は24人。午前9時30分から開校式を行った後、班ごとに分かれて飼育体験を実施します。午後には講話とワークショップが予定され、最後には参加者が学んだことを発表します。なお、飼育体験をする動物の種類は選べません。
募集期間は8月20日から8月31日までで、応募者多数の場合は抽選となります。参加費は無料です(入園料は別途必要です)。
動物園の仕事は、来園者から見える展示だけではありません。動物の観察、飼育環境の管理、健康状態の把握など、さまざまな仕事によって動物の暮らしが支えられています。実際の現場を体験し、さらにワークショップや発表まで行うこの企画は、動物を「見る」だけではなく、動物園がどのように成り立っているのかを知る機会にもなります。

ときわ動物園 シロテテナガザルの展示再開
ときわ動物園では、2026年3月26日に発生したシロテテナガザルの逸走事案を受けて中止していた展示を、8月7日から再開しました。
展示再開にあたっては、逸走の再発を防ぐための安全対策が実施されています。園の発表によると、放飼場の水堀に堆積した泥土や生い茂った植物が、逸走を助ける一因になったと推測されています。そこで水堀の泥土と植物をすべて除去し、水深を確保しました。さらに、飛び出しを防ぐための電気柵も新たに設置しています。
今後は日常点検を続けるだけでなく、年1回は池の水を完全に抜いて内部を確認し、必要に応じて泥土の浚渫や清掃を行うとしています。
動物園の展示では、動物が自由に動ける環境をつくることと、安全に飼育できる環境を確保することの両方が求められます。シロテテナガザルの展示再開は、その両立を考えるうえでも注目される事例です。
熱中症で死亡する動物が相次ぐ――猛暑と動物園の暑さ対策
前回の「動物園ニュース」では、猛暑のなか多摩動物公園でライオンが相次いで死亡したニュースを取り上げました。その後も、動物園で暑さと動物の健康管理を考えさせられる出来事が続いています。
高知県立のいち動物公園でも、7月6日にカリフォルニアアシカの「ミコ」が死亡しました。剖検では直接の死因は溺死と判断されましたが、アシカが容易に溺死するとは考えにくいことから、死亡前に意識障害を起こしていた可能性が検討されました。園は電解質異常なども踏まえ、意識障害の原因を熱中症と判断しています。今後は施設改修や展示時間の変更、日中の獣舎利用など、暑熱にさらされる時間を短縮する対策を進めるとしています。
一方で、すべての死亡事例を暑さによるものと考えることはできません。井の頭自然文化園では8月16日以降、飼育しているアムールヤマネコ9頭のうち6頭に体調不良が見られ、8月17日に「ユズキ」、18日に「ワタル」が死亡しました。しかし、死亡した2頭には脱水症状が見られず、園は暑熱の影響による可能性は低いとしており、現在も解剖や検査による死因の究明を進めています。
いずれにしても、2026年夏の一連の出来事は、動物園における暑さ対策が、動物の健康と福祉を守るための重要な飼育管理の課題であることを改めて示しています。気温の上昇に対して、どのような環境を用意し、どのように個体の状態を把握し、異常が起きたときにどう対応するのか。動物園には、その一つひとつを検証し、実行し、改善し続ける必要に迫られているのです。

まとめ
今回の記事では、2026年8月後半の動物園に関するニュースをお届けしました。
今後も、日本各地の動物園や水族館のイベントや出来事を、ニュースとして紹介していきます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


